【開催案内】白山人類学研究会 第16回研究フォーラムのお知らせ
2024.11.26
お知らせ研究活動 New
人間文化研究機構グローバル地域研究事業海域アジア・オセアニア研究プロジェクト(MAPS)東洋大学拠点との共催で、下記の通り白山人類学研究会 第16回研究フォーラムを開催いたします。
以下のフォームよりご登録いただき、ふるってご参加ください。
日時:2024年12月21日(日)11:00-17:30
会場:東洋大学白山キャンパス2号館16階スカイホール
(Zoomを使用したオンラインと対面とのハイフレックス方式)
会場案内:白山キャンパスへのアクセス
参加登録:https://forms.gle/7mGq3eUVBhfpFEwg8
*研究会終了後、白山キャンパス近辺にて懇親会をおこないます。こちらもぜひご参加ください。
趣旨
日本と台湾は、1990年代以来、労働力不足や少子高齢化を背景に、海外から多数の移民労働者を受け入れてきた。2023年、移民労働者の人口は、台湾では総就労人口の6.1パーセントを、日本では同3.4パーセントを占めるまでになっている。本フォーラムでは、これら移民労働者のうちインドネシア人に焦点をおき、かれらと地域社会との関係を、日常生活における共生(ないし非共生)という視点から探り、また比較検討する。
インドネシア人移民労働者は、日本では約12万人、台湾では約27万人を数える(2023)年。多くは、製造業、建設業、農業漁業等の非熟練労働部門で働いている。両国に共通する特徴としては、かれらが漁業部門の移民労働者の圧倒的多数を占めていることがあげられる。これらインドネシア人移民労働者は、職場を離れて地域社会の人びとと直接、交流することはほとんどない。とりわけ漁業のように船上を職場、宿舎とするインドネシア人は、ほとんど地域社会との接点がないといってもよい。
こうした「みえない存在」になっているインドネシア人移民労働者は、就労地でいかに自らの生活世界をつくっているのか、そこでホスト社会とどのように結びついているのか、またホスト社会はかれらにどう働きかけ、包摂しようとしているのか——本フォーラムでは、日台両国におけるインドネシア人移民労働者と地域社会との日常生活レベルでの関わりの諸相を、フィールドでの具体的事例によりながら提示し、そこにみられる共生(ないし非共生)の地域性および共通性を検討していく。
プログラム
11:00-11:15 趣旨説明 間瀬朋子(南山大学外国語学部)・長津一史(東洋大学社会学部)
【問題の所在—インドネシア側の視点から】
11:15-11:55 発表① 間瀬朋子(南山大学外国語学部)
「海外で漁船乗組員になるインドネシア人の派遣と保護をめぐる法制度とその変化 ――中ジャワ送り出し漁村への影響をまじえて」
【日本のインドネシア人移民労働者と地域社会】
13:00-13:40 発表② 合地幸子(東洋大学アジア文化研究所)
「インドネシア人漁業技能実習生の日本における共生の様態―祭りを事例として」
13:40-14:20 発表③ 長津一史(東洋大学社会学部)
「宮城県三陸におけるインドネシアの系譜―マグロ、震災、パンデミック」
休憩(14:20-14:35)
【台湾のインドネシア人移民労働者と地域社会】
14:35-15:15 発表④ 柴山元(京都大学大学院ASAFAS院生)
「華人排斥とトコ・インド―台湾のインドネシア移民のたまり場の歴史」
15:15-15:55 発表⑤ 小池誠(桃山学院大学国際教養学部)
「台湾のモスクに集うインドネシア人―日本との比較に向けて」
15:55-16:10 コメント①:西川慧(石巻専修大学人間学部)
16:10-16:25 コメント②:今村真央(山形大学人文社会科学部)
16:25-16:30 テーブル設営
16:30-17:20 コメントへの応答と総合討論
進行役:ゴロウィナ・クセーニャ(東洋大学社会学部)
※本研究フォーラムは、科研費基盤研究(C) 「『みえる』移民、『みえない』移民―漁船、水産加工、魚食とインドネシア人」(代表:間瀬朋子)、人間文化研究機構・グローバル地域研究プロジェクト「海域アジア・オセアニア」東洋大学拠点(代表:長津一史)、井上円了記念研究助成「帰還移民の社会的再統合に関する比較研究」(代表同)、科研費基盤研究(B)「津波常襲地における海辺居住のレジリエンス」(代表同)との共催です。
お問合せ先:hakusanjinrui[at]gmail.com(白山人類学研究会)
([at]を@に置き換えてください)
ポスターはこちらから