宮城県気仙沼市で現地調査を実施しました
2022.8.5
研究活動
2022年8月5日〜12日にかけて、宮城県気仙沼市で被災後の海域社会に関する現地調査を実施しました。拠点代表の長津一史教授(東洋大学)および中野真備拠点研究員(人間文化研究機構・東洋大学)が参加しました。
今年2年ぶりに復活したみなとまつりは、水産加工業に従事するインドネシア人技能実習生や漁船員、気仙沼市外の東北地方に在住するインドネシア人らで賑わいました。
気仙沼市内の水産加工会社で就業するインドネシア人技能実習生からは、仕事や生活、故郷について聞き取り調査をおこないました。
気仙沼では安価な値段で手に入る種々の魚をつかった「サンバル・イカン(魚のサンバル)」は、共同生活をおくる彼女たちによる手料理のひとつです。
実習生手作りのサンバル・イカン
(2022年8月7日 撮影:中野真備)
同市本吉町前浜では、元マグロ漁船員の方から航海や寄港先、また当時の気仙沼の様子についてうかがいました。
当時の気仙沼港周辺は、帰/寄港中のマグロ漁船員で賑やかな様子だったといいます。
本吉町の道の駅にもなっている大谷海岸は、東日本大震災後に巨大な防潮堤が建設される予定でした。
しかし住民主体の勉強会や意見交換を重ね、合意形成の末に工事計画を進め、現在の美しい海岸を取り戻すことに成功した希少な地域です。
大谷海岸、前浜漁港海岸にて、大谷里海づくり検討委員会事務局長兼気仙沼市議会議員の三浦友幸氏よりお話をうかがいました。
住民の思い出とともに再生された、現在の大谷海岸
(2022年8月8日 撮影:中野真備)
(文筆:中野真備)
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