MAPS国際ワークショップ「新グローバル秩序におけるソロモン諸島の政治・環境・暮らし」に参加して

2025.1.30
研究活動
2025年1月26日に人間文化研究機構(NIHU)海域アジア・オセアニア研究(MAPS)京都大学拠点にて、国際ワークショップ「新グローバル秩序におけるソロモン諸島の政治・環境・暮らし」が開催され、東洋大学拠点の竹川大介教授(北九州市立大学)が参加しました。
概要
ソロモン諸島は生物多様性の高さと固有で豊かな文化で知られるが、20世紀後半から自然資源の開発とそれに伴う社会経済の変化が進んできた。21世紀以降、米豪と中国がオセアニアでの覇権を争うようになり、それがソロモン諸島の自然と社会に新たな変化をもたらしつつある。そこでソロモン諸島の村から国、そして同国を取り巻く国際政治まで、ローカルからグローバルまでの様々なスケールで、何が起こっているかを分析し、新しいグローバル秩序を考えることが、本ワークショップの目的である。オセアニアの政治、環境、暮らしに関する専門家による発表と議論を通して、この課題に取り組み、さらにソロモン諸島と日本の研究者の交流と理解を深める。(詳細:京都大学拠点HP)
ワークショップでは、ソロモン諸島国立大学学長のトランスフォーム・アンゴラウ氏および副学長のエリック・カトヴァイ氏による特別講演に加えて、日本側からは2件の研究発表がなされた。ソロモン諸島は生物多様性の高さと固有で豊かな文化で知られるが、近年の自然資源開発に伴う社会経済の変化は同地域の自然と社会に新たな変化をもたらしつつある。本ワークショップでは、両国の専門家による発表を通して、現代のオセアニアの政治、環境、暮らしをめぐる変化と、新グローバル秩序について議論がなされた。現代オセアニア島嶼国をめぐるこのような議論は東南アジア島嶼部にも部分的に共通するものとして示唆的であった。(文筆:竹川大介)
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